美白石鹸の販売方法の本質を見抜き 小麦アレルギー発症を回避した消費者も多くおられるという事実
前回の記事をアップしてから、ますますアルガ・アイ公式サイトの記事(美白を求めてお肌デコボコ)への、アクセスが増えています。検索ワードを分析すると、「グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)」、「美白」、「ステロイド」、「アトピー」、「アナフィラキシーショック」、「加水分解コムギ」、「アレルギー」等のフレーズを組み合わせての検索が、主なものです。
このアクセスアップの原因は、やはり昨今の加水分解コムギ配合お茶石鹸による、被害増大によるものだと思われます。被害に遭われた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。多くの被害者の方々による集団訴訟提起も準備中のようで、私も業界人の一人として、身が引き締まる思いです。やはり何事も安全第一であり、今後も製品の安全確保に努めねばと意をあらたにする次第です。
ただ、事件が大きく取り上げられるにつれ、大事なことが置き去りにされていることに、違和感を覚えずにはいられません。当初はこのようなことを書くべきか否かは、とても迷いました。しかしぜひ消費者の方にも考えていただきたいと思い、書くことにしました。
置き去りにされていることとは、「使う側(消費者)の責任」です。その責任とは損害賠償云々に関与する範囲のものでなく、いわば道義的な範囲を意味します。端的に申し上げるなら、「親からもらった大事な身体を大切にする」、「ご自身の身体を大切にする」といったこととご理解下さい。
「美白を求めてお肌デキボコ」という当ブログの昨年の記事にて、ある石鹸を使っていた女性のお顔が、浮腫だらけになっていたことを書きました。その女性とは、弊社のモニターさんの友人です。私はモニターさんを介してその女性に、使用を中止するように進言したのですが、その後のことにも触れておく必要があると思い、記述します。
その女性は化粧品等を購入する際は、第一に宣伝されている効果効能を重視します。彼女にとってはその次は、パッケージやボトルのデザインが大事なのです。決して成分を、確かめることはありません。成分を確認して購入される方には信じられないようなことですが、そのような危なっかしい購入方法をとられる女性は、けっこういらっしゃいます。
彼女はネットショップで宣伝されていた、「美白」という効能にすっかり魅了されて、ハマってしまったわけです。彼女はその石鹸が化粧石鹸ではなく、医薬部外品(薬用)であることにも全然気付いてはいませんでした。「グリチルリチン酸2K」を有効成分とする医薬部外品の場合、同成分は否応なしに高配合されることとなります。
グリチルリチン酸2Kが高配合された医薬部外品のローション等で、アトピー性皮膚炎のスキンケアに使用されることがあります。しかし適切な目的をもたないのにもかかわらず、同様の医薬部外品を使うことに問題があると思います。ましてや宣伝されていた効能は、薬事法で禁じられている「美白効果」です。
その女性は「美白」というキャッチフレーズで催眠状態になったように購入してしまったわけですが、そうならない女性も多くおられることを、認識する必要があります。
美白 + グリチルリチン酸2K + 医薬部外品(薬用)
その組み合わせを冷静に判断して、その石鹸の販売方法の本質を冷静に見抜き、危ないから避けたという方も、多くおられるということです。「血行を阻害して一時的に肌を白く見せるやり方か・・・。しかしそれでは肌代謝が低下して、副作用が恐い。」といった懸念です。これが今回の記事の、大事なポイントです。
「美白」といった女性の身体的美意識に直結フレーズは、本能ともいうべき女性の心の奥底をくすぐり、盲目にしてしまいます。それらの言葉を聞きイメージするだけで、頭の中から他のことが吹っ飛んでしまうようです。「美白」というフレーズに魅了されて、成分をよく確かめずに購入された方は、今後は購入方法をあらためる必要があるのではないでしょうか。
先ほどのモニターさんが石鹸を使用していたお友達に「ちゃんと成分を確かめて使わなきゃダメ!」と注意を促したところ、最初はすごい反発だったそうです。まるでワンちゃんに一度餌を与えていて、それを引っ込めたときのように、本能を害されたように怒ったと聞きます。その女性にしてみれば「美白」という夢見心地から、引きずり出されてしまったからでしょうか・・・。しかしもともと仲がよいのでケンカはすぐにおさまり、その女性は今ではモニターさんに感謝しているそうです。
被害に遭われた方が、メーカーを恨んだりバッシングしたい気持は、もちろん理解できます。しかしそれだけで終わらせてしまっては、消費者としての責任問題は解決しないと思います。なぜなら加水分解コムギに限らず、化粧品成分の中にはアレルギー報告のある成分が、星の数ほどたくさんあります。また最近は角質層への浸透性アップを意図して、「成分のナノ化」と銘打った低分子の成分も流行ってきて、ますます考えられないトラブルが、将来発生してくる可能性があります。
固定観念にとらわれずに、ちょっとした化粧品成分の知識があれば、メーカーや販売者の安全確保の姿勢を、推し量ることは簡単です。「知識」といっても、それは国が消費者に求めているレベルです。ですから国は、消費者にもそれなりの知識をもつようにと、化粧品を「全成分表示」としたわけです。先ほども申し上げたように、そのように実践して危険回避をされている消費者は、たくさんおられます。
「天然成分だけで作られた化粧水だから安心!」
「自然派化粧品・自然派コスメだから安心!」
「天然由来成分は安全?」という記事でも記述しましたが、たとえばこういう売り方も、無責任極まりないものです。天然原料や自然素材、また植物性というだけでは、安全性は担保できません。そんな言葉は、ただの幻影です。
天然でも肌を傷めたり重篤なアレルギーを起こす成分は、いっぱいあります。多くの天然成分は、アレルギーを引き起こすといっても、過言ではありません。じっさい私は、天然防腐剤が配合された「無添加化粧水」で、ひどい目にあった複数の女性と、お話をしたこともあります。
ちなみに、この薬効が強いグリチルリチン酸2Kも、天然由来成分です。
たしかに製品の外観から、夢やイメージを膨らませることは楽しいことです。しかし中身を見抜くことができなければ、いつまでもあなたを危険にさらすことにもなりかねません。以上がアルガアイからの、危険回避術の提言です。ご参考として下されば、幸甚です。
《公式サイト内の化粧品関連記事集》
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