アトピー性皮膚炎 保湿入浴剤でケアする場合の注意点
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この冬の寒さは強烈なためか、とにかくお肌の乾燥がすさまじいようです。ハンドクリームの塗り過ぎが原因と思われる、「入浴時に手が異常にふやけるメカニズム」の記事に対するアクセスが、たいへん高まっています。
また例年よりも保湿力が高いスキンケア製品をお探しになられているためか、「アトピー and タラソテラピー入浴剤」、「アトピー and 温泉」といったアクセスも、高くなってきているようです。健常者さえ超乾燥肌になってしまいそうなほど、やはりこの冬は乾燥しているようです。
アトピー肌の方がイチバン注意しなければならない点は、まず・・・。
1.アトピーが治る入浴剤は存在しません!
もし存在すれば、医薬品として登録されているはずです。あくまでも入浴剤や入浴料は、快適にするためのスキンケア製品、またはリラックスしていただくためのものとお考え下さい。
2.使用量は控えめに!
とくに温泉水系や海塩系の入浴剤/入浴料は、温泉由来/海洋由来のミネラルが主成分です。健常者が使用するぐらいに多めに入れたほうが、たしかにリラックス効果は高いでしょう。リラックスはまさに、「命の洗濯」です。
しかしミネラルがお肌に吸着して体内に取り込まれる際に、皮膚上でイオン交換がなされるために、ポカポカと温かくなります。これは携帯電話を充電すると、バッテリーが熱を持つのと同じ理屈です。よって入浴剤/入浴料のご使用量が多い場合は、このポカポカ感が痒みを誘発するまでに高まります。しかも温泉系や海塩系の場合は、長時間持続します。
こうなってしまえば皮膚を身体からはずすことも、また皮膚からミネラルを抜くこともできず、痒さがおさまるまで我慢するしか方法がありません。とくに海塩系の場合は、24時間持続する可能性があります。これは脅しではなく、ホントのお話です。
このようにせっかくお肌が潤っても、痒みが出てしまってはたいへんです。初めての入浴剤/入浴料の場合は、最初は少なめからのスタートが基本です。また事前にメーカーに問い合わせるなどして、情報を得ておくこともひとつの手です。
3.「にがり」は大きく分けて「上質なニガリ」と「超安価なニガリ」の2種類!
にがり(苦汁)に含まれる海洋ミネラルがお肌に作用して、肌内でセラミドを合成することが、ある程度実証されているようです。そのために、いろいろな本やインターネット上で、にがりがアトピー性皮膚炎の保湿に役立つと書かれています。しかし「にがり」と称されるもにには、大きく分けて2のタイプがあります。端的に申し上げると、「上質なニガリ」もしくは「高品質なニガリ」と「超安価なニガリ」もしくは「低品質なニガリ」です。保湿効果が高いのは、「上質なにがり」です。
本来のニガリとは、塩を精製する際に煮詰めた海水から硫酸カルシウム(石膏)と塩化ナトリウム(いわゆる塩)を大幅に取り除いて残った、比重が大きい苦みのある液体です。一般的には、ミネラルとしてイチバン多いのはマグネシウムです。そしてココがイチバン大事な点ですが、マグネシウム以外の種々の海洋ミネラルが豊富に含まれています。たとえば、カリウムなどもです。この上質なニガリは製塩時の副産物として得られるもので、流通している量は決して多くありません。
この価値の高い上質なニガリは、「本にがり」ともよばれています。豆腐の凝固剤に使用される場合は、「粗製海水塩化マグネシウム」または「塩化マグネシウム含有物」と表示されるのが一般的です。お高めの豆腐は、このニガリが使用されていて、風味もしっとり感も素晴らしいとされています。
いっぽう「超安価なニガリ」とは、海水から比較的簡単に製造されます。このニガリは成分的には塩化マグネシウム単体であり、他の海洋成分はほとんど含まれていない、非常に純度が高い塩化マグネシウムで、安価に製造できることができます。比較的安価な豆腐の凝固剤として、また雪道などに設置されていて、「解氷剤」「凍結防止剤」としも活躍しています。
解氷剤であっても、中身は食品レベルの塩化マグネシウムです。25kg入りで、お値段は2000円~3000円(kgあたり100円)程度です。じつはこの塩化マグネシウムが小分けされて、浴用(バスソルト/入浴剤/入浴料)としても販売されています。インターネット上ではなんと解氷剤(100円/kg程度)の10倍~20倍の価格で販売されているようです。しかも「アトピー性皮膚炎が治る!」「保湿効果抜群でアトピーに効果がある!」「アトピーの痒みがおさまる!」と、やや行き過ぎた広告がなされています。
「上質なニガリ(=高品質のにがり)」と「超安価なニガリ(=低品質のにがり)」の見分け方は、先ほどの名称で簡単に見分けがつきます。解氷剤/融雪剤や凍結防止剤を小分けしたような入浴剤の全成分に「塩化マグネシウム」表記されていれば、「超安価なニガリ」です。そしてもうひとつ大事な点ですが、私の知る限りでは日本で生産される「上質なニガリ」は、すべて液体です。本にがりを乾燥個体化/乾燥粉末化する設備は、日本では導入されていないようです。いっぽう「超安価なにがり」は、フレークタイプやウェハータイプや粉末です。
塩化マグネシウム自体は、人体に有益なミネラルには間違いないでしょう。しかし他の海洋ミネラルもしっかり残存しているニガリのほうが、圧倒的に保湿力あるでしょう。
4.必ずお医者さんとのご相談の上で!
私が知る限りでは、お医者さんは入浴剤に関してはあまり制限をされていないようです。しかし念のために主治医の先生には、ひと言ご相談されるほうがよろしいでしょう。お医者さまとの信頼関係は、疾病の治癒・改善へのイチバンの近道です。
これからまだまだ空気の乾燥する日々が続きますが、保湿剤やスキンケア化粧品をお使いの場合は適切にお使いになられ、どうか快適にお過ごし下さいませ。
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