厚労省「昆布100gあたりのヨード含有量131000μg」は不適切
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「海藻摂取不足と流産/死産や風疹大流行との因果関係」に関する記事をアップしました。
(以下本文)
2012年4月11日に発生した「海藻で発ガンするよ!事件」は、まだまだおさまりそうではないようです。最近になって、当ブログの記事や公式サイト内の記事への、アクセスがまた上がってきています。検索パターンでは、「わかめで発ガン」、「わかめ and 食べすぎ」といった具合です。
他の検索パターンなども考えあわせて私が分析した限りでは、この後遺症を長引かせているのは、「昆布100gあたりのヨード含有量が131000μg」という偏った数値が、厚生労働省のホームページ上で正しいものとして取り扱われてしまっていることが原因の一つであると思われます。グラム当たりに換算すると、コンブのヨード含有量は1.31mgとなります。
この数値自体は、決して間違いではないでしょう。しかし極端に偏りがある数値であり、世界的にみて非常識といわざるをえません。
過去の記事にも書きましたが、この数値は、「五訂 日本食品成分表 食品成分研究調査会編 参考資料:医歯薬出版のデータ」より引用とされています。なかばこの数値を、厚生労働省がオーソライズしてしまっているために、この数値は正しいものとして、ネット上でもひっぱりだこのようです。
そしてこの数値「コンブのヨウ素含有量:1.31mg/g」を大前提として、さまざまな情報がネット上であふれかえっています。これが事件発生後10ヶ月経過しているのにもかかわらず、この「海藻で発ガン事件」の後遺症がまだまだ尾をひいていることの、原因ではないかと思われます。
食用海藻に不安をお持ちの方は、まずこの「昆布のヨード含有量:1.31mg」は、偏った数値であるとご認識下さい。私が知る限りでは、昆布のヨード含有量は、グラムあたり1mg~10mg程度です。従いまして厚労省が用いている数値は、下限に近い物です。
過去の記事にも書きましたが、昆布の一般的なヨード含有量は、グラム当たり数ミリグラムです。滋賀県立大学さんのホームページ上では、「昆布の平均的なグラムあたりのヨード含有量は5mg」と書かれていますが、この数値は世界的にみても常識的な数値です。
弊社はタラソテラピー製品の研究・企画・販売を行っているために、海外の海藻の調査をしばしば行っています。フランス・ブルターニュでは、ラミナリア・ディギタータ(学名:Laminaria Digitata)という真昆布(学名:Laminaria Japonica)の近似種が採取されます。この昆布のヨード含有量は、食品衛生法上の上限である7mg/gを、しばしば越します。
以上のことから、この「昆布100gあたりのヨード含有量が131000μg」という数値は誤りではないものの、国民を混乱に落としいれてしまう可能性があります。したがいまして、インターネット上でこの数値を大前提とした記事は、失礼ながら参考にすべきではないでしょう。少々失礼な表現になってはしまいますが、デマ(海藻で発ガンするよ!事件)がデマ(偏った昆布のヨード含有量の数値)と結びつくことによって相乗効果的に不安が膨らみ、尾を引く後遺症となってしまっているといえるでしょう。
なぜこのような偏りのある数値をいまだに採用しているかは、明らかな理由はわかりません。しかしもし「昆布のヨード含有量:1.31mg/g」を捨て去り、滋賀県立大学さんの「昆布のヨード含有量:5mg/g」を採用した場合は、対外的にマズいことが生じてきます。和食の安全性を加味しないWHOさんから「日本国民はヨードの取りすぎです!」と、不当ともいえる非難を受けるからです。(詳細はコチラ)
なお昆布やワカメやモズクを含む褐藻には、花粉症等のアレルギーを緩和する働きがあるとされています。「PM2.5の飛来」と「海藻離れ」のダブルパンチで、今年の花粉症のシーズンは病院が、花粉症患者さんであふれかえってしまうかもしれません。デマなどに惑わされることなく花粉症対策としても、しっかり海藻摂取に心がけるのが得策でしょう。
次回の記事では、花粉症にテキメンな効果が期待できる、伝統的食材について書きたいと思います。
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