ステロイド様作用のある甘草エキスはグリチルリチン酸2K？

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お肌が白くなるのであればと、無茶苦茶なことをされる方が少なくありません。たとえば恒常的に、お肌に透明感が出るまで何十回も化粧水を塗布するといった行為など・・・。結局は最後には、自称「超敏感肌」におちいってしまうようです。化粧水に含まれる合成界面活性剤や防腐剤などの刺激物による、ダメージが考えられます。

今回は「グリチルリチン酸ジカリウム」や「甘草エキス」を高配合した手作り化粧水による肌トラブルの可能性について、書きたいと思います。　

化粧品/コスメに使用されるグリチルリチン酸2K（グリチルリチン酸ジカリウム）とは、甘草から抽出される天然成分です。配合目的から考えれば、グリチルリチン酸2Kと甘草エキスは同じと考えても差し支えありません。配合目的は、肌荒れ防止です。化粧品の中に含まれる他の成分がお肌に合わない場合は、炎症を鎮める働きがあります。ですから化粧品メーカーからすれば、とても便利な成分であると同時に、消費者にとっても肌トラブルを最小限にとどめるメリットがあります。

そのメカニズムは端的に申し上げれば、血管を収縮させて血流を抑えることです。アトピー性皮膚炎の患者さんがステロイド薬を使用して炎症を鎮めることはご存知だと思います。それに似ていくぶん働きが弱いとご理解下さい。ステロイドほどではないですが、それでもグリチルリチン酸ジカリウムは薬効の強い成分に分類されます。そのために化粧品や薬用化粧品（医薬部外品）での配合の上限は、厳しく制限されています。

化粧品に配合される程度であれば、多少お肌のデトックスが低下する程度で、さほど気にする必要はないでしょう。しかし医薬部外品の場合は、配合の上限が引き上げられています。グリチルリチン酸ジカリウムが配合された大きな健康被害が生じていることを考えると、注意が必要でしょう。詳しくは弊社公式サイト内の「美白を求め過ぎてお肌デコボコ（携帯/パソコン）」の記事をご覧下さい。毎日たくさんのアクセスを頂戴している、人気の記事です。

さて血行が阻害されると、肌が白く見えます。ただし血の巡りが悪くなっているために、病的に白さです。「手作り化粧水」や「化粧水の手作り」が大好きな方がこの効果に心を奪われてしまうと、とんでもないことになりかねません。またそういった化粧品素材を販売するサイトの広告では、「美白」や「透明肌」や「透明感」といったキャッチフレーズが使われることが多いようです。

このような宣伝を信じ込み、グリチルリチン酸ジカリウム配合の薬用セッケンを常用して、お肌が凸凹になってしまったことについて書いたのが、先ほどの記事です。そのお茶石鹸を使用するまでは、笑うとちょっとエクボが出て可愛らしい感じのお顔だったのですが、そのセッケンを常用してからは笑うと代わりに浮腫が見え隠れするようになってしまったのです。

グリチルリチン酸ジカリウム高配合の化粧品を使用すると、お肌が白くなるのは当たり前なのです。逆に白くならないほうがおかしいのです。そしてその白さが続いている間は、皮膚の下で血行不全が生じているのです。美白をお求めの方は、この点に注意しなければなりません。

手作り化粧水ともなると、グリチルリチン酸ジカリウム配合の上限は、法律的にまったく規制がかからないことになります。白くなるのに欲張りな方は、盲目的にどこまでも欲張りです。お肌をもっと白くしたいために、グリチルリチン酸ジカリウムや甘草エキスを高配合して、お肌の白さを堪能されるケースもあるようです。

そして最後に行きつく先は、リバウンドだけにとどまりません。血行が阻害され続けているわけですから、皮膚の下には老廃物がいっぱいたまり、皮下脂肪と合わさって浮腫（セルライト）をつくるリスクがあります。端的にいえば、お肌の下にオシッコを溜め込んでいるような状況です。それが体臭として臭うか否かは不明ですが・・・。

このグリチルリチン酸ジカリウム/甘草エキスを配合した手作り化粧水は、低分子ヒアルロン酸を配合した手作り化粧水と同じぐらい、肌トラブルを起こす危険性があります。低分子ヒアルロン酸で肌トラブルを起こす場合は、パターンは決まっているようです。「もっともっと潤いが欲しい」と欲張って、配合量を上げてしまうことです。そして角質層内がベタベタになるまで潤いすぎて、お顔が水虫だらけになってしまいます。詳しくは、過去の記事「低分子ヒアルロン酸でお顔にカビがはえる危険性」をご覧下さい。

弊社でも手作り化粧水用の素材や容器を販売しておりますが、低分子ヒアルロン酸やグリチルリチン酸ジカリウム等のリスクが高い成分との組み合わせは、オススメしておりません。

化粧品や医薬部外品が原因で肌トラブルが生じた場合は、製造販売元が責任を負うことになります。しかし手作り化粧水による肌トラブルは、手作りしたご本人の責任となります。ですからこの場合は、健康被害とはいいません。お肌の白さや潤いにあこがれてあまり欲張り過ぎると、最後はとんでもないことになってしまうことを、どうかご認識下さいませ。

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