天然美白成分「ロドデノール」含有薬用化粧品による白班健康被害
本日テレビをみていて、美白効果のある薬用化粧品(医薬部外品)による健康被害(副作用)が明るみになり、メーカーによる自主回収がなされたとを知りました。お肌に白班ができる(まだらになる)ようです。問題となった有効成分は「ロドデノール」で、表示名称は「 4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール」となります。この成分は白樺の樹脂より抽出される天然成分で、天然/自然由来の美白成分で安全/安心といった、自然派志向の消費者の心をゲットしていたようです。
過去の記事「天然/自然派成分は安全?~コスメ編~」にも書きましたが、天然成分というだけでは安全は担保されません。歴史的に安全性が確かめられたものが安全であって、大半の天然成分はアレルギー等の可能性があると考えるのが妥当です。
天然は野生!
植物や動物は、人間に利用されるために生きているわけではありません。食べられたり使用されないように、体内に毒素を蓄積したり産生します。
そしてこの成分がどのような経過で厚生労働省で承認されたのかということが、とても気になりました。ロドデノール配合の薬用化粧品に関する審議についての議事録が、厚生労働省のホームページに掲載されています。
人体に対する安全性の確認についての議論は、思ったよりも少ないといえましょう。安全性よりも、効能効果についての表現の法的整合性の議論が活発のようです。整合性とは、たとえば「美白」とは、既存の黒ずみまで美白できることを示唆していないか等のことです。その他、一緒に配合されるグリチルリチン酸2Kが血行を抑えることによる、一時的な美白効果との混同する問題等です。秩序を守ることはもちろん、お役所の大事なお仕事でしょう。しかし秩序を守ることに重点を置き過ぎて、国民の安全をまもることができなければ、本末転倒であるかもしれません。
そして・・・
またもや・・・
事件の背後にはグリチルリチン酸ジカリウム(2K)!
「お茶石鹸に含まれる加水小麦によるアナフィラキシーショック」事件の発生後に、弊社公式サイト内に「グリチルリチン酸ジカリウムによるアラワザ」と題した記事で、この成分の副作用について書きました。共犯とはいえないものの、肌トラブル重症化に対する、ほう助の疑いがあるのです。お肌に異常が生じたとしても、この成分は症状を抑え込み、重症化するまで隠してしまう可能性です。
このグリチルリチン酸ジカリウムも、甘草から抽出される天然成分です。高配合になると肌代謝が低下してしまうので、注意が必要です。「お肌が白くなった!」と喜んで長期連用していていて、お顔が浮腫だらけになった女性をみたことがあるます。浮腫とはいわば、オシッコと皮下脂肪が絡み合った塊を、皮膚の下にため込んでいると思って下さい。体臭として臭ってくるかは不明ですが・・・。
「天然成分だから安心!」などと安易に信じ込むことなく、消費者にはもっと厳しい吟味が必要でしょう。なぜなら化粧品業界では日々新しい医薬部外品成分の開発がなされ、今回のように充分な安全性確保がなされないまま、厚生労働省で認可されてしまいます。
化粧品成分ともなれば、過去の記事「化粧品成分は国で許可されたものだから安心?」で書きましたように、厚生労働省で安全性は吟味されません。化粧品成分のメーカーや化粧品会社が、安全性を確認するだけです。企業としても、開発に要したお金を、早く回収しなければなりません。その新しい成分が配合された化粧品や薬用化粧品を早速使うということは、ある意味お金を支払って人体実験に参加することと同じなのです。
被害にあわれた方の、早期の回復をお祈り申し上げます。
《公式サイト内の化粧品関連記事集》
《他の関連サイト等》
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