ローズマリー葉エキス(ローズマリーエキス/ROE)とは? 化粧水等オーガニックコスメによく配合されるアレルギーの危険性が高い天然防腐剤
ローズマリーエキス配合化粧水による、時間差肌トラブルについて!
私はこの記事で、昔から世界中でハーブとして愛されてきたローズマリー自体やその他の天然素材の、悪口を言いたいわけではありません。歴史的は技法によって使用されるハーブは、身体に有益に働きかけます。しかし歴史的用法から逸脱した使用量や、濃縮したエキス含んだ化粧水を肌に使用する場合は、まったくの別物と考えるべきです。
「天然は安全?」という過去の記事でも書いていますが、植物性だからとか天然素材であるからということだけで、安全は担保することはできません。2013年7月に大きく報道された、白班(まだら)を引き起こしたとされるロドデノールも、天然物の抽出物です。天然素材中の防腐効果や抗菌力のあるボタニカルな成分は、大なり小なり人体にも悪影響を及ぼす可能性があることを、肝に銘じておくべきだと思います。
お身体が比較的健全で強くて、防腐剤としてローズマリーエキス(主成分はロズマリン)を高濃度で配合したローションやコスメを快適にご使用中の場合は、継続使用しても何ら問題のないことと思います。その化粧水は、ご使用者にピッタリ適している可能性が高いと言えるといえましょう。
私がここで取り上げているのは、その販売手法に荒っぽい場合があることです。「パラベンやフェノキシエタノールと違って、ローズマリーは天然の防腐剤/保存料だから安心!」といった無責任なキャッチフレーズにより、ローズマリーエキスが高濃度に配合された化粧水等で、少なからずの消費者が犠牲になっているという現実があります。
「無責任なキャッチフレーズ」とは、根拠に基づかないことを意味します。「パラベン等の化学合成防腐剤は危険!」と主張しながら、一方で「天然の防腐剤は安全で安心!」と、やたらと消費者に安心感を植え付けます。しかしローズマリーエキス等の天然防腐剤の安全性のデータの蓄積などは、まったく存在しません。蓄積とは多用なケースで、検証されていることを指します。この点ではパラベンは長い期間食品や化粧品に使用されてきて、ある程度の安全性のデータは蓄積されています。
「配合している防腐剤はローズマリーエキスだから安心!」と言われる方がいらっしゃったら、ぜひその方に「安全性の根拠を示して下さい!」とご質問下さい。何の安全性に関するデータもないか、または貧弱なデータしか出てこないと思います。
この事実を、どうかご認識下さい。
化学/天然防腐剤や合成界面活性剤が苦手な方向けに、弊社では手作り化粧水用の素材や容器等も販売しています。ですから敏感肌用の化粧水をお求めのお客さまより、いろいろと情報をいただきます。その際にイチバン多いのが・・・。
ローズマリーエキスを保存料として配合している化粧水によるアレルギー性皮膚炎とおぼしき肌トラブルです。
中には塗布後すぐに刺激を感じる方もいらっしゃいます。しかしほとんどのお客さまは、最初は肌トラブルがないようで、比較的アレルギー症状はゆっくり発現してくるようです。使用開始後1~3ヶ月ぐらいから、アレルギーにより肌荒れと思われる肌トラブルが、出てくるとのことです。そのお客様のほとんどは、パラベン配合の化粧水では何ら肌トラブルがなかったのですが、雰囲気でローズマリーエキス配合の化粧水を使ってしまったわけです。
なぜ使用後期間をおいて、肌荒れが出てくるかのとういことですが・・・。
アレルギーや有害な化学物質に対する人体の許容性を説明するものとして、「アレルギーバケツ理論」という表現があります。この理論は正しいとか間違っているとかの、ホットな議論があるようですが、私が経験する限りでは、まったくの間違いではないようです。人体はある程度までのアレルゲンや有害物質を受け入れるが、ある一定以上は拒絶反応が出るというものです。そのタイミングが、化粧水の瓶の半分を使い終える頃か、2瓶使い終える頃かということになりましょう。
ローズマリーエキス配合化粧品で肌トラブルを生じた消費者が、その時点で「危ない!」と気付けば、それほど重篤な症状までにいたらないかもしれません。弊社の公式サイト等でのローズマリーエキス関連の記事で、ローズマリーエキスの危険性を察知された方は、難を逃れたことになりましょう。しかし「天然防腐剤だから安心!」と頭に叩き込まれてしまった方は、気付かないまま重篤な症状まで悪化するようです。しかもそういったトラブルに見舞われる方は、決まってお肌が弱い敏感肌の方やアトピー肌の方に集中しているようです。
ローズマリーエキス含有化粧品で肌トラブルを起こした方の多くは、「天然防腐剤/天然保存料だから無添加で安全!」といった宣伝を、不幸にも信じ込んでしまったようです。過去の記事にも記述しましたが、「天然であれば大丈夫!」というのは、販売側や製造側の高く売るための、偏ったキャッチフレーズでしかありません。
弊社はときどき百貨店さん等で、タラソテラピー化粧品の店頭販売をさせていただいております。別の記事にも記述しましたが、その際にローズマリーエキス配合化粧品で、重篤な症状におちいってしまうパターンを、実際に目の当たりにしました。
あるお客さま(女性)は肌に重篤な炎症を起こしているのにもかかわらず、「天然素材のみで作られた化粧水でも合わないなんて、私の肌はなんて弱いんだろう・・・。」と、まったく信じて疑うことなく、使用し続けていたとのことです。私が「ローズマリーには、アレルギーや光過敏症を発症させたりする危険性があります。」とお伝えして、やっと本質を理解されたご様子で、その女性の表情はかわいそうなほど落ち込んでいました。
化粧品を販売する者は、まずは消費者の安全確保を第一とし、そして満足していただいた代償として、利益を頂戴するべきです。安易に「天然だから安心!」などと連呼して、消費者に事実を誤認させる(=だます)ことは、許されない行為だと思います。厚生労働省のホームページにも、ローズマリーエキスやローズマリーオイル外用による事故例が開示されているわけですから、「天然の防腐剤だが、光過敏症やアレルギー発症のリスクがないわけではない。」と、適正に消費者に伝えるべきだと思います。
「坂道を転げ落ちていく好転反応」と題した過去の記事でも書きましたが、景気が思わしくない状況下では、どうしても荒っぽい商売が増えてきます。こういう時だからこそ、販売者側の情報だけを鵜呑みにせず、ぜひ注意深く吟味していただきたいと思います。みなさんのお肌やお身体をまもるのは、みなさんご自身ですから!
《公式サイト内の化粧品関連記事集》
《他の関連サイト等》
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