手作り化粧水のレシピ 苦汁+グリセリン アクアダルモール77 ②
前回の記事では、にがりを上手に使用すれば、保湿成分であるヒアルロン酸と組み合わせて、素晴らしい化粧水を手作りできる可能性について書きました。またにがりを上手に使いこなせば、接触性皮膚炎・カブレを引き起こす恐れのあるBG(ブチレングリコール)やヒアルロン酸などの保湿剤は、不要と考えていることについても書きました。
このニガリを上手に使用する方法ですが、まずはニガリには大きく分けて、2種類あることを知る必要があると思います。それは「超安価なニガリ」と「高品質なニガリ」です。品質においてもお値段においても、雲泥の差があります。
「超安価なニガリ」とは、海水から簡単に製造されます。成分的には塩化マグネシウムほぼ100%と、純度が高い塩化マグネシウムです。純度が高いということは、じつはスキンケア性においては、低品質とも言えます。食品用途としては、比較的安価な豆腐の凝固剤として使用されています。
この「超安価なニガリ」は豆腐以外の用途としては、冬季であれば融雪剤/解氷剤/凍結防止剤として、道路わきに25kg入りの袋で設置されています。用途こそ違いますが、中身は豆腐に使用されるニガリと同じ、食品レベルの塩化マグネシウムです。25kg入りで、お値段は2000円~3000円(kgあたり100円)程度です。しかしネット上では500g入りで1500円程度といった、25kg入りに比べれば高価な価格で販売されているようです。
いっぽう「高品質なニガリ」は、たとえば海水を煮詰めて製塩する際に、副産物としてわずかな量が得られる、希少価値の高いものです。海水を煮詰めて製塩する際には、まずは硫酸カルシウム(石膏)が析出してきます。この後に塩化ナトリウムが結晶化し、大部分の塩を取り除いた後に、ドロっとした苦みのある液体が残ります。これが本来のニガリです。
陽イオンとしてイチバン多いのはマグネシウムであり、まれにナトリウムがイチバン多いこともあります。そしてココがもっとも大事な点ですが、カリウム等の他の海洋ミネラルも、豊富に含まれているのです。ニガリが見直されている今、逆にお塩よりたいへん高価なのです。
このような希少価値のある上質かつ高品質のニガリは、「本にがり」ともよばれています。「本来のにがり」または「本当のにがり」と思って頂いて、差し支えないででしょう。豆腐の凝固剤に使用される場合は、「粗製海水塩化マグネシウム」または「塩化マグネシウム含有物」と表示されるのが一般的です。少々お高めの豆腐は、このニガリが使用されていて、風味もしっとり感も素晴らしいとされています。
「上質なニガリ」と「超安価なニガリ」の見分け方は、さきほどの成分の名称で簡単に見分けがつきます。成分として「塩化マグネシウム」表記されていれば、「超安価なニガリ」です。粗製海水塩化マグネシウム」または「塩化マグネシウム含有物」と表示されていれば、それは高価なニガリです。
そしてもうひとつの見分け方ですが、私の知る限りでは日本で生産される「上質なニガリ」は、すべて液状/液体です。本にがりを乾燥個体化/乾燥粉末化する設備は、日本では導入されていないようです。いっぽう「超安価なにがり」は、フレークタイプやウェハー状であったり、またはパウダー状です。
品質としては「高価なニガリ」のほうが間違いなくよろしいのですが、他の点においても、大きな違いがあります。ここが今回のテーマの、最重要ポイントとなります。次回の記事では、そのあたりについて、ご紹介したいと思います。
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