ベビーマッサージによる死亡事故 形骸化した「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」
これは世の常ですが、法の狭間には悪が巣食います。その狭間で少なからずの方が、お金をだまし取られたり身体的被害を与えられたり、最悪の場合は命を奪われることがあります。法の狭間を悪用する者が存在する限り、国家はできるだけ法の狭間をなくすべきでしょう。
昨今報道されたベビーマッサージによる死亡事故は、まことに残念なことでした。生まれて間もない赤ちゃんが、命を絶たれる事故が続発したとのことです。なかには赤ちゃんのアトピー治療目的で参加したママもおられたとか・・・。
やはりアトピービジネスはやってはならないし、そのような業者は信用してはならないでしょう。
さて本題ですが、ニュース等でも説明されているように、本来マッサージ行為する者は免許を取得しておかなくてはなりません。それは「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」の第一条に、 医師以外の者で、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない。」と明記されています。従いまして他の民間の資格等を根拠にマッサージ行為を行うことは、本来は合法ではないということになります。
それはたとえば・・・。
●クイックマッサージと称してマッサージ行為を行うこと
●エステサロン等でのマッサージ行為
●理容店等でサービスで行う肩揉みも!
国家より同免許を与えられていない者がこれらの行為を行うことは、厚生労働省の立場からすれば、すべて違法行為です。しかし実際にはこれらの行為を行っても、摘発されることはまずありません。それは昭和35年の最高裁判決の「有害のおそれのないものは禁忌・処罰の対象にならない。」ということと、施術者側の「職業選択の自由」は無視できないという理由です。
こういった理由により、厚生労働省はいっさいの民間療法によるマッサージ行為を、黙認することになったようです。黙認とはすなわち、野放し状態です。これが今回の、いたたましい死亡事故につながった可能性が、たいへん高いと思います。
私個人的には、リラクゼーション程度のマッサージは、とくに問題にされるべきことではないと思います。しかし治療を目的としたマッサージは、やはり法的整備がされるべきでしょう。日本はそのあたりが、他の先進国に比べて、遅れているといわれています。
法の狭間で同様のいたたたましい事故が再発しないよう、適正に法的整備がすすむことを、アルガ・アイは望みます。
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