メイク落しや洗顔料に配合されるマイクロビーズが環境破壊
前々回の記事および前回の記事では、クレンジングクリームや洗顔フォームにスクラブ剤(研磨剤)として配合されているマイクロプラスチックビーズは、たとえ肌当たりがソフトであったとしても、お肌を傷つける危険性について書きました。一時的に毛穴の汚れが落ちたとしても、お肌の砂漠化が進行し、毛穴の開きはますます大きくなるでしょう。まさに負のスパイラルです。合成洗剤や溶剤に弱い方であれば、致命的なことにもなりかねません。
このマイクロプラスチックビーズはもともと、金属の表面処理等の目的で、工業的に長らく使用されてきたものです。空気の流れに研磨剤(マイクロプラスチックビーズ)を乗せて被加工物にぶつける、いわゆるエアーブラストといわれる加工に使用されています。その研磨剤を化粧品用途として、転用されたといわれています。
マイクロプラスチックビーズという名前から、球状をイメージしがちですが、円柱状や鋭角状のものまで、形はさまざまです。角質層を一皮剥いたり毛穴の中の汚れを掻き出す機能が高いのであれば、鋭角状のマイクロプラスチックビーズが使用されている可能性が高いでしょう。
マイクロプラスチックビーズの素材としては、ポリエチレンやポリプロピレンが代表的なものとなります。全成分に「ポリエチレン末」「高融点ポリエチレン末」「ポリプロピレン」と表示されているものが、マイクロプラスチックビーズに相当します。
さて、このマイクロプラスチックビーズですが、環境に大きな悪影響を及ぼしていることをご存知の方は、多いと思います。米国ではすでに廃止することが法律的に決まっており、日本もそろそろその段階にさしかかってきているようです。くわしくは環境省のホームページを、ご覧下さい。
お肌をマイクロプラスチックビーズ配合の洗顔料でお手入れした後、使用済みのマイクロプラスチックビーズは下水道を通り、下水処理場に到達します。そこに沈殿工程があるのですが、ポリエチレンやポリプロピレンの比重は水よりもはるかに軽く、沈殿せずに海に流れ出ることとなります。流れ出たマイクロプラスチックビーズを、クジラや魚が摂取するなど、生態系への破壊とつながるわけです。
お肌をキレイに保つというわがままのために、地球レベルで大きな迷惑が生じているという、まさに馬鹿げた状況です。しかもアルガ・アイ的には、マイクロプラスチックビーズ配合コスメに頼っていれば、お肌がキレイになるどころか、ますますお肌が乾燥して、いちご鼻や毛穴の黒ずみは悪化するばかりでしょう。
また、肌代謝が良くないためのピーリングであれば、グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム/カンゾウエキス)配合化粧品のご使用を、まずはやめるべきでしょう。要はコスメがコスメの需要を作り出しているわけで、それに早く気付くべきなのです。自然環境の破壊は、待ったなしです。
とうわけで、今使いかけのマイクロプラスチックビーズ配合洗顔料があれば、すぐに廃棄処分すべきでしょう。インターネット上のショップでは、マイクロプラスチックビーズ配合洗顔料の販売がラストスパートとなっています。「なくなりしだい販売終了」となっているものが、それに相当します。消費者がわざわざゴミを買うべきではないでしょう・・・。
次回の記事では、マイクロプラスチックビーズが人体に与える危険性について、書きたいと思います。
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