グリチルリチン酸ジカリウムの化粧品への上限配合量と目的
前回の記事に引き続き、今回よりグリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)に関する具体的な記事を、書いてまいりたいと思います。今回は化粧品における、グリチルリチン酸2Kの配合目的がテーマです。
化粧品におけるグリチルリチン酸2Kの配合基準として、上限量はたとえば化粧水の場合は、0.5%と厳しく制限されています。この成分は経皮摂取として体内に取りすぎることによりホルモンバランスを崩すといった、強い毒性があるからです。
ただしほとんどの化粧水の場合は、0.1%程度といわれています。ホルモンバランスを崩すとまではいかなくとも血行を阻害し、肌代謝を低下させる働きが、同成分にはあります。
肌代謝が落ちればお肌は美しさを失い、化粧品本来の目的と逆行してしまいます。そのため安全をみて、低濃度に抑えられていると考えられます。ただし多少なりとも肌代謝は落ちるでしょうが・・・。
この化粧品成分の配合目的は、配合される他の化粧品成分によって引き起こされるアレルギー等の不都合を、抑え込むことです。具体的は皮膚の反応としては、痒みや肌荒れ等です。
多様な美肌成分が配合されている化粧品ほど、アレルギーのリスクは高まります。とくに植物性等のボタニカル成分は、要注意です。オーガニックコスメなどの自然派化粧品ほど、アレルギーのリスクは高まります。
「天然成分は安全」といった信仰がありますが、これはまちがいでしょう。植物は人間のために、存在しているわけではありません。植物は自らの身を守るために、毒をもつ場合が多いと考えるべきでしょう。
よく「グリチルリチン酸2Kは甘草より抽出された天然成分」といったキャッチコピーで、他の天然成分と一緒に配合されるパターンが見受けられます。ボタニカル成分の配合比率が高まれば、当然ながらアレルゲンの比率もアップします。
その結果グリチルリチン酸2Kの配合量を、引き上げる必要が出てきます。オーガニックコスメを使用していて、お肌がキレイになれないとお感じの方が少なくないようですが、グリチルリチン酸2Kの配合量が高いことが原因であるかもしれません。
以上のことから、グリチルリチン酸2Kが使用された通常の化粧品であれば、それほど気にするほどではないと思われます。しかしピーリングが必要までに肌代謝が落ちた場合や、同成分が配合されたオーガニック化粧品を使用する場合は、注意が必要でしょう。
次回の記事では、医薬部外品(薬用化粧品)へのグリチルリチン酸2Kの配合目的について、書きたいと思います。
●2017年7月1日付けライブドア記事
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