レチノールクリームの副作用 レチノール反応と好転反応 ②
前回の記事では、レチノールの概要について書きました。今回はレチノールクリームに関して、踏み込んでまいりたいと思います。
このレチノールクリームを塗って、期待していたよりも効果がなくとも、お肌に異常がなければそう問題はないでしょう。しかし、痒みや腫れやブツブツなどの肌荒れが生じた場合は、要注意です。基本的には即刻ご使用を中止すべきでしょう。また、しっかりとしたメーカーの製品であれば、その注意書きにはそう書かれているはずです。
それを好転反応だと思い込んで使用し続けると、お肌はとんでもないことになりかねません。このように書くのは、じつはインターネット上の悪質な、無責任で拝金主義のアフィリエイト広告が、じつに多いのです。レチノール反応(好転反応)の症状が出ても我慢して使い続けなさいというようなことが、平気で書かれています。
また、エステサロンさん等においても、同様のことが多々あるようです。レチノールクリームを塗ったらかぶれてきたのに、好転反応だから問題ないといった具合です。レチノールクリームに限らず、お肌の収拾がつかなくなるまで施術を受け続け、いよいよ症状の収集がつかなくなって病院送りにされ、それから国民生活センターさんへの苦情/クレームの仕立てといったことも、少なくないようです。
そもそも好転反応とは、医師の免許を持たない素人が、適正に判断できるものではありません。それは医療のプロであるお医者さんのみが、判断できることです。お医者さんによっては誤診さえもしかねないのが、この好転反応です。それゆえ厚生労働省は、好転反応だといって使用や購買の継続を消費者に促すことは、厳しく禁じています。
エステサロンさんでも、もちろん同様です。お肌に異常が出た時点で、そもそもその施術は失敗であり、即刻中止すべきなのです。別の言い方をすれば、好転反応を伴う施術は、重大な違法行為となります。サロンの利用者さんにおかれても、好転反応だと言って施術者が主張する場合は、即刻施術を中止してもらいましょう。
医師の指導のもとでレチノール剤を使用するのであれば、お肌に異常が出た場合は、好転反応であるかを見極め、またその異常に対して対処することもできます。しかし医学的知識の乏しい素人に、いったいどのような安全策が講じられようというのでしょうか。まったくもって、無茶苦茶なお話です。
たまたま当てずっぽうで好転反応であればまだしも、ただの悪化である危険性があるわけです。その場合は最悪、病院送りにされてしまいます。私はもちろん、レチノールクリームの効果を否定したり、危険だと主張しているわけではありません。お肌に異常が発現した場合は、即刻使用を中止すべきだということを、言いたいだけです。
この好転反応を取り巻く環境は、最近どんどん複雑化しているようです。次回の記事では好転作用と取り違える可能性のあることについて、書きたいと思います。
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