エチドロン酸 催奇性や発がん性のない安全な無添加石鹸!? 乾燥肌や敏感肌に陥る以上の危険性
前回の記事では、「無添加」と称されるベビー石鹸に配合されている、エデト酸塩の危険性について書きました。赤ちゃん専用にこだわるばかりに、大人が使用しても危険性が高いベビー石鹸を赤ちゃんに使ってしまっては、あまりにも本末転倒です。ぜひパッケージに記載されている全成分表示を、しっかり確かめましょう。
「無添加石鹸」と称される石けんによく配合される気になる成分として他には、「エチドロン酸」とよばれる化学物質があります。これもエデト酸塩と同様にキレート剤として、石鹸の洗浄力を高める作用があります。ですから合成洗剤でお肌が乾燥してしまう乾燥肌の方には、やはり不向きといえるでしょう。角質層内のミネラルもキレートで蓋をされて、セラミドが洗い流されてしまう危険性があるからです。(詳細は前回の記事をご参照)
それなりのお肌への刺激はあるようですので、やはり敏感肌の方は注意をすべきでしょう。しかしエチドロン酸先進国であるアメリカのFDA(米国食品医薬局)の情報によれば、催奇性および発がん性の危険性はないとされています。
ただしあくまでも短期的な動物実験結果によるものです。皮膚感作性(アレルギー)についてはまったく未知であり、日本政府は「情報不足」としています。すなわち、このエチドロン酸配合の石鹸等を使用するということは、すべて人体実験と等しいということになります。
そんな安全性が確かめられていない成分がなぜ?
アメリカでよくあることですが、それまで使用していた添加物の危険性が明らかになった場合は、それよりも安全であろうと推測される添加物で、補う傾向があります。すなわちエチドロンさんは、「ボスト・エデト酸塩」というわけです。そういうことから、安全性がしっかり確かめられたから、使用され始めたということではないのです。
このエチドロン酸が配合された「無添加ベビー石鹸」と称される不純石けんも、インターネット上でもちらほら見かけます。赤ちゃんを大切にされるお母さんには、正しい選択が求められるでしょう。繰り返しになりますが、お国はアレルギー発症のリスクについては、「情報不足」の化学物質と位置付けています。
「情報不足」とわかっていて、その化学物質を野放しにしている国の行為は、一見無責任とも解されます。このような例は、あまり他では見かけません。どうやらこれには、根深い理由が感じ取れます。次回の記事ではこのあたりについて、書きたいと思います。
(2019年3月21日付けアメブロ記事より転載)
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