アトピー性皮膚炎の方はご注意を! グリチルリチン酸ジカリウム(2K)配合薬用化粧水で脱ステロイドすると強い副作用/副反応のリバウンドが!
弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は第5章の内容の一部です。
前回の記事では、グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)の解毒作用とは万能ではなく、むしろ同化粧品成分の副作用/副反応に気を付けるべきであることを書きました。今回の記事では、グリチルリチン酸ジカリウムのステロイド様作用の実際面での強さについて、書きたいと思います。
グリチルリチン酸ジカリウムのステロイド様作用は、ステロイド剤に比べるとかなり軽微であり、副作用はさほど心配する必要がないといった情報を、ネット上でよく見かけます。そのために少なからずのアトピー肌(アトピー性皮膚炎)の患者さんは、ステロイド剤からグリチルリチン酸ジカリウムを有効成分とする薬用化粧水に切り替えて、脱ステロイドに成功したといった情報も、よく見かけます。
しかにグラム当たりの薬効については、そう言えるでしょう。しかしここで読者様、とくにアトピー肌の方にはよくお考え頂きたいのですが、典型的なステロイド剤の形態は、穏やかな経皮摂取を可能とする軟膏です。多少重ね塗りをしたとしても、ステロイド剤の吸収は急激に増えません。いっぽうグリチルリチン酸ジカリウムを配合した典型的な医薬部外品は、化粧水です。塗布すれば薬効成分は、スムーズに経皮摂取されます。しかも重ね塗りをすればするほど、グリチルリチン酸ジカリウムの吸収量は増大します。
以上のことから、実際の使用上のことから考えれば、必ずしもステロイド剤塗布のほうが薬効が強いとはいえず、逆にグリチルリチン酸ジカリウム配合品のほうが強いこともあり得るわけです。そのために、ステロイド剤を使用していた時よりも、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水を使用していた時のほうが、リバウンドが大きいといったこともあるようです。
そういうこともあってか、グリチルリチン酸ジカリウム配合化粧水のセルフメディケーションとしての使用を好ましくないとお考えのお医者さんも、少なくないようです。少なくともアトピー患者さんは主治医の先生にご相談のないままの、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水での脱ステロイドは、行うべきではないでしょう。疾病の治癒や改善は、主治医の先生との良好な関係により、実現されるものでしょう。
以上のことから、グリチルリチン酸ジカリウムよりもステロイド剤のほうが薬効が強いという情報は、実用面がまったく考慮されていない、たいへん無責任な情報といえるでしょう。もし読者様がアトピー肌でお悩みの場合は、どうかご注意下さいませ。(次回の記事 へ)
( グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ 序章(目次を含む) )
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